Office TEAM101

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土とともに生きる

昨日、広島市内にある小谷堂という農園に見学に行かせていただいた。

 

私がなぜこの農園に興味をもったのか、というと、こちらの農園が「商業規模」で有機農業を行っている稀有な農家だったからだ。

農園主は物腰が柔らかく、瞳の奥に確かな自信と誇りを漂わせていた。彼とはとある異業種交流会で出会い、その時どんな仕事をしているのか聞いた。


私の実家も農家だ。有機農法ではないが、無農薬で野菜を作り、慣行農法で米をつくっている。私も将来、田舎で晴耕雨読の生活を送りたいというのがあり、農業にはずっと関心があった。農は区の本、というのもあり、農業をもとにした事業も展開したいとおもっているところもあり、よく弟とそういう話もしたりする。

 

実際に訪問していろいろ聞いた。

驚いたのは、多種多様な野菜をつくり、有機農法でつくっているにもかかわらず、慣行農法で作った野菜と変わらない価格でそれを販売して成り立たせているところだった。

そんなことはなかなか出来ることじゃない。一般的に有機農法では収量も少ないしコストもかかる。だから敬遠する農家が多い中、彼は何がそんなに問題でみんな有機農法を敬遠するのかわからない、というような顔をしていた。

え、そんなん出来るんですか?成り立つんですか、と問うと、彼は大したことではない、というような顔で、

 

「だって、有機農法やってるからって理由だけで、価格で勝負できなくてって、なんんかいやじゃないですか。カッコ悪いじゃないですか。」

 

このセリフを聞いたとき、このような男がもっと日本には必要だ、と私は心から思った。自分のやっていることに対する誇り、そして農家としての矜持。

 

出来ない、やれないと嘆くより、どうやったら出来るのか、どうやったら成り立つのか、それを考えてやればいい。必ず方法はあるのだ。

 

誇りと信念をもって、土とともに生きる、彼のような農家がもっと増えてほしいものだ。