この印象的なデザインが気になって、彼がマルシェなどで出店しているときはつい立ち寄ってしまう。
彼は檜垣という男で、このような意匠を施したアパレルを、主にオンラインとこうしたマルシェなどで販売している。このデザインは彼自身によるもので、この強いメッセージ性を持ったデザインを、私は甚く気にいっている。
先日はバンドサークルで開催されたライブでも、彼の作ったTシャツを着てドラムをたたいたが、この印象的なデザインをみて、「それどこで買ったんですか?」と聞いてきた若者もいた。
WHO ARE YOU。
お前は何者だ、という意味だ。
FOO FIGHTERSの「The Pretender」(髭ダンのほうではない)という曲の歌詞を思い出す。
私たちは、自分は何者なのか、ということを定義することができるようになって初めて、生きるということに真剣になれると思う。
それまでは、Pretenderなのだ。自分である、フリをしている、ということだろうと思う。
ここには、自分の生き方について、アイデンティティをしっかり持つということの重要性というものが、自分の人生の幸福に強く結びついているのではないか、というメッセージが込められる。
人種。自認する性別、民族。郷土。仕事。家族。自分を構成する要素は多種多様だ。しかし、自分とはそういうものを超えてなんであるのか、というのを、人に誤解なく伝えることができる人、というのは、いかなる困難においても自分を見失うことはないのではないかと思えてくる。
私が彼のTシャツのデザインが好きなのは、そういうことをちゃんとわかってこの仕事をしている男だ、ということを知っているからだ。
彼は神戸に住んでいて、たまにしか会うことがない。だが、誇りと信念と美学をもって表現することを仕事にしているそのあり方は、もっと知られてほしいと思うばかりだ。
Color you see。
自分の人生は、自分の手で、自分の色に染めてこそだと、私自身もつくづく思う。
デザインが気に入った人がいれば、下に彼の販売サイトを貼っておく。直接連絡してみるといい。オンラインでの販売がメインだから、手に入れることはそう難しくない。気になったアイテムがあればぜひ手に取ってほしいと思う。
インスタもやっているようだ。覗いてみられるといいだろう。