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ライフマネジメントアドバイザー TEAM101のブログです。

オーガニック正直不動産

写真は、瀬戸漆喰、という壁面建材である。

この瀬戸漆喰、ただの漆喰ではない。

断熱性、吸水性、耐火性に優れ、強い抗菌作用と消臭作用がある。また二酸化炭素を吸収する、という機能を持っているらしい。二酸化炭素が増えると人間体調に異変をきたす。で、その濃度を下げてくれるという側面がこの瀬戸漆喰にはあるらしい。言わば、壁が空気清浄機の役割を果たしてくれる、といった寸法だ。

 

瀬戸漆喰は一般的な砂漆喰と呼ばれる種類の漆喰に、牡蠣殻から抽出した成分(超高濃度のカルシウムイオン水らしい)を混ぜ、古来から伝わる漆喰の性能にバフを付けたものらしい。漆喰材料・漆喰製造方法という項目で特許も取っていらっしゃる。

 

強度も強く、通常の漆喰に比べてもはるかに強靭で、しかもメンテナンスに大きな費用を擁しない。定期的に張替えやメンテナンスを必要とする外壁などに使用されるサイディングなどに比べて、はるかにコストパフォーマンスが良く、かつ、普通の漆喰にはない、人体に非常に良い影響を及ぼしてくれるという自然派の建材だ。

 

先日、この漆喰や、国産木材を使用した住宅を建てる工務店さんの女性とご縁を頂いた。尼子さんという方だ。

 

彼女は、私の住んでいる町の隣町で不動産屋兼工務店をやっている。プラス、『神宿る古民家カフェ』というのを、コワーキングスペースも作って、運営していらっしゃる。

 

個人的にこのコワーキングスペースが気になったのと、カフェで販売しているグリーンコーヒーというオーガニックコーヒーが気になり、ご訪問させていただいた。

 

伺うと大変歓迎を頂いて、事業のこと、ご自身でやっていらっしゃるとあるスポーツの指導者としての活動、その他さまざまなことをお話いただいた。

その中で、ハウジングというのだが、おうちを建てるご相談を受けるお客様に、ライフプランをやっていただけないか、というお話を頂いた。

 

そもそも私は、これまでこのハウジングスキームによるマーケティングというのを避けていた。前職の外資系保険会社で、ハウジングスキームというものがどういうものか知っていたし、多くの場合その会社の家を売るためのライフプランを提供するものであるからだ。

原則、私は現在多く建てられる住宅については疑義があった。シックハウス症候群であるとかアレルギーであるとか、そういったものは住宅内の気密性が向上するとともに、住宅内の化学物質の濃度を上げ、それでそういう問題を引き起こしている、という話もある。特に建売はそういう傾向が強い。

ライフプランをやっていても、住宅を建築する、というのは本当に人生に一度あるかないかの大きな事業だ。それを、顧客のスタンスや思いも考えず、FPという立場でごり押しするのはなんか違うとずっと思っていた。

 

不動産屋は本当にピンキリだ。顧客を見れば金、と思うような人が本当に多い中、本当に正直に顧客のことを考えた家を建築してくれるところは数少ない。

どのように建築されたかはっきりとわからないような住宅を、FPというお金の権威を第三者的に使って、とにかく売り抜けることだけしか考えていないような不動産屋や、それに寄生して自分の保険を売ることだけしか考えていないようなFPが本当にたくさんいる。もちろん、第三者的に、といってもそこはグルなわけだ。

 

それ自体は私は否定するものではない。ライフプランをやらないで家を買うよりはるかにましだ。ただその提案は、果たして本当にFD宣言に則ったようなものになっているのか?といつも思う。

 

だが、私はこちらの不動産屋さんに伺ってその認識を改めるべきだ、と思った。

「低温乾燥で木の繊維を損なわない強い材木を使うこと、自然素材にこだわった住宅、というのは、結果、様々な点で居住される方にとって良い影響を及ぼすと思います。シックハウスやアレルギーといった話になれば、その方にとっては一生の問題になりますよね。私がオーガニック建材にこだわるのは、結果医療費やメンテナンス代といった無駄なお金を使うより、こういった建材を使って末永く、心も体も健康に住める家に住んでほしい、と思うからなんです」

 

通り一遍の話ではない、一本筋の通ったこだわりを、あくまで顧客目線でまっすぐに語る彼女の言葉には腹からうなずけるものがあった。

 

そのこだわりようたるや尋常ではない。カフェで出すものもなんならほぼすべてオーガニックだ。確かに最近の流行ではあるが、そのこだわりを通すために建売も仲介も止め、リフォームと新築だけでひたすら顧客に良質な住環境を、という彼女の真摯な思いは、お話を伺っていて胸を打たれるものがあった。

こんな工務店がこの世にあったのか、というような思いでいっぱいだった。

 

また、ご自身の事業やスポーツの指導者を通じて地元のお子さんたちの教育にも熱心だ。

「心を病んで、学校にいけないとか、職場にいけないとか、そういう気持ちになっているお子さんたち、なんならうちで一緒に武田山に登って、一緒に働かない?なんて思ったりするんです。森に入れば、心が安らぐじゃないですか。そういう体験や経験を通して、そういった前を向いて進めない人たちの力になりたいな、って思うんです」

 

今の世の中の社会的な問題に真摯に向き合い、経営者としてまっすぐにその責務を果たそうとしている姿は本当にまぶしい。

 

私は、お話を受けることにした。

 

顧客の思いと、彼女の思いを、きちんとつなげることが私の仕事だ。こんな工務店で家を建てるなら、きっと後悔はしないだろうし、その手伝いをすることだって、私自身後悔することは絶対にないだろう、と確信を持って言える。

 

近くイベントもされるそうだ。ぜひ足を運んでみてほしい。



 

 

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