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ライフマネジメントアドバイザー TEAM101のブログです。

国民に全然伝わってない国民が最低限身に着けるべき金融リテラシー

金融庁の↓にこんなタイトルのPDFがおいてある。

 

「最低限身に付けるべき金融リテラシー(4分野・15項目)について」:金融庁 (fsa.go.jp)

 

知ってる人もいると思うけど、私がこれまで出会ってきたクライアントに毎回、こんなものを平成25年に金融庁が公表してるが知ってたか、と聞く。

 

皆決まってこう言う。

「知らなかった」って。

 

リンク先のPDFを見てもらえればわかるが、このPDFを収めている金融庁のサイトにはこのように記載がある。

 

 

一人の社会人として、経済的に自立し、より良い暮らしを送っていく上で、もっとも基本となるのが「家計管理」と将来を見据えた「生活設計」の習慣です。また、実際に金融商品を利用するには、取引(契約)を適切に行うために理解すべき事項、時々の金融経済情勢も踏まえて金融商品を適切に選択するために必要な基礎知識、更には、保険、ローン・クレジット、資産形成商品といったカテゴリーごとの基本的な留意点を身に付けていくことが重要です。加えて、自らの判断のみに頼らず、第三者のアドバイスを求める必要性についても理解しておくことが重要です。

そのため、生活スキルとして最低限身に付けるべき金融リテラシーを整理しました。詳しくは、こちらをご覧ください。

(平成25年11月19日 金融庁 最低限身に着けるべき金融リテラシー 4分野15項目)

 

 

生活スキルとして最低限必要だと。最低限必要だというんだ。

国民が最低限このぐらいの金融リテラシーは知っておけというんだ。

もうほんとに怒りしか湧いてこない。

 

 

ならなんで学校で教えない!!??

 

 

高校でこの4月から、ようやく金融知識について「家庭科の授業で」授業が始まった。

金融庁も学校に講師を派遣するなどようやく腰を入れて取り組み始めた。

でも。小学校中学校といった、義務教育では金融、お金の勉強というやつはいまだに行われていない。

国民が最低限なんだろ?

そんなら義務教育から教えろや!!!と心の底から思うのである。

 

インターネットにも多くの金融関係の記事やウェブサイトが並ぶ。多くの金融関係の方々が寄稿したり、動画をアップロードしたりしてお金の勉強をしよう!という国民的な機運は高まってるが、その多くはこの「最低限身に着けるべき金融リテラシー」を通り越して、やれ資産形成だ節税だなんだと目先のお金の話がとても多い。

 

現役のFPとして心から思うのは、そもそも金融リテラシーの一丁目一番地にやらなければならないことは、家計の管理と生活設計、つまりライフプランニングだ。

 

ライフプランニングで何のためにお金を使うのかしっかり把握して、そのために家計を管理して正常化し、適切な金融商品を正しい契約の姿勢と自分に合っている金融商品かどうかを見極める判断の基準を身に着ける必要がある。

このPDFでも、そのために、自分一人で判断するのではなく、外部の知見としてのファイナンシャルプランナーの存在は重要だ、とわざわざ一項目を挙げて説明している。

 

にも拘わらず、いまだにどのクライアントからも出てくる言葉は「知らんかった」。

 

おいおい、最低限身に着ける必要があるんだろ?!?!

最低限このぐらい身に着けとかないとこれからの世の中生きていけないぞ、って金融庁自ら言ってるのに、全然知らないひとばっかじゃんか。

国は何をやってるんだ!?!?

 

と本気で思う。

 

私はクライアントにこれらの金融リテラシーを身に着けてもらうために、金融家庭教師と号して親子でこの最低限身に着けるべき金融リテラシーを学ぶ機会を作っている。

目先のお金の話だけじゃない、お金のことと正しく向き合う生活態度。それが一番大事な金融リテラシーだと思う。

これをきちんと伝えずに、目先のお金の増減の話だけをして金融商品を売ってる連中が後を絶たないのも、結局はそういう目先のお金のことにしか目が向いていない国民の需要があるからだ。

 

自分の人生の経営、という考え方に立てば、いかにこの最低限身に着けるべき金融リテラシーという15項目の金融知識の基礎が大事なことか。

FP3級の資格なんて取る前に、まずこの知識を身に着けて、しっかりとしたお金との向き合い方を伝えていくことが、私たちFPの重要な役割だと思う。

 

だって学校で教えないから。